チップソーは消耗品です。分かってはいても、「まだ切れるから」と使い続けてしまう。自分もそうでした。
まず、この2枚を見てください。

上が長く使ったもの、下が新品。並べて初めて、どれだけ減っていたかが分かります。1枚ずつ見ているうちは、まず気づきません。
この記事では、交換の目安と、替えどきを逃すと何が起きるかを書きます。
替えどきを逃すと、何が起きるか
切れ味が落ちるだけなら、我慢すればいい話です。問題はそこではありません。
- 作業時間が伸びる … 同じ面積に何度も刃を入れることになる
- 燃料・バッテリーの消費が増える … 負荷が上がるぶん、余計に食う
- 機械に負担がかかる … 回転が落ちる、振動が増える
- 疲れる … 押し付けるように使うので、腕と腰に来る
- 危険が増える … 切れない刃は弾かれやすい
最後がいちばん大事です。切れない刃は、草を切らずに叩く。跳ね返りが強くなり、石を弾く力も上がります。
交換のサイン
上から順に、深刻なものです。
① 刃が欠けている・割れている
これは即交換です。迷う必要はありません。
欠けた状態で高速回転させると、そこを起点に破断することがあります。破片が飛ぶ方向は選べません。
② 刃先が丸くなっている

チップソーは、先端のチップ(硬い部分)で切ります。ここが摩耗して丸くなると、切るのではなく押し倒すだけになります。
新品と比べると違いは明らかです。

角が立っているか、丸まっているか。指で触るのではなく、目で見て判断してください。
③ 押し付けないと切れない
いちばん分かりやすい実感です。
よく切れる刃は、刃を当てるだけで草が飛んでいきます。体重をかけたり、何度も往復したりしているなら、それは腕の問題ではなく刃の問題です。
④ 振動が増えた
刃が変形している、または偏って摩耗している可能性があります。
回転体が偏ると、その振動は全部あなたの腕に来ます。長時間続けると手がしびれます。
⑤ 錆

表面の薄い錆はすぐに致命的ではありませんが、錆びるまで放置されていたことのほうが問題です。保管状態を見直す合図だと考えてください。
深く進行していれば、素材そのものが弱くなっています。
研ぐか、替えるか
チップソーは研ぐこともできます。ただ、自宅管理の範囲なら買い替えたほうが合理的だと考えています。
- 研ぐには専用の道具と技術が要る
- 均等に研げないと、かえって振動が増える
- そもそも1枚あたり数百円から千円台で買える
- 摩耗した刃で作業した時間を考えると、交換 のほうが安い
プロが何十枚も管理するなら研ぐ意味はあります。年に数回の自宅管理では、費用対効果が合いません。
買う前に確認すること
ここが本題です。
チップソーには規格があります。手元にあるものには 230mm × 1.25mm × 36P と表示されています。

- 外径 … 機械が対応するサイズ。大きすぎると危険
- 厚み … 薄いほど軽く切れるが、耐久性は落ちる
- 刃数(P) … 多いほど細かく切れる。少ないほど粗い草に強い
- 取付穴の径 … ここが合わないと物理的に付かない
そして、買う前に必ず確認してほしいのが取付穴と対応サイズです。
自分の場合
以前、安いだけで選んだ聞いたことのないメーカーの機械を買ったことがあります。周りに使っている人もいませんでした。
結果、市販の汎用チップソーがことごとく使えませんでした。本体が安くても、刃が手に入らなければ意味がありません。部品を探すのもひと苦労で、結局すぐに手放しました。
本体価格だけを見て選ぶと、こうなります。刃は消耗品なので、使い続けるかぎり永遠に買い続けるものです。
本体を選ぶ段階で、「ホームセンターで売っている汎用の刃が付くか」を確認してください。ここを外すと、ランニングコストで簡単に逆転します。
交換のときの注意
作業前に必ず
- エンジン式はプラグキャップを抜く
- 充電式はバッテリーを外す
- 手袋を着ける(刃は切れなくても手は切れます)
- 取り付け向き(表裏)を取扱説明書で確認する
- 固定ボルトの締め付けを確実に。逆ネジの機種があります
外した古い刃は、そのままゴミ箱に入れないでください。金属として、自治体の区分に従って処分します。
交換 の目安(まとめ)
- 欠け・割れがある → 即交換
- 刃先が丸い → 交換
- 押し付けないと切れない → 交換
- 振動が増えた → 点検、たいてい交換
- 錆が深い → 交換+保管方法の見直し
数百円をケチって、作業時間と体力と安全を削るのは割に合いません。迷ったら替える。それくらいでちょうどいいと思っています。
シーズン初めに新品を1枚おろす、と決めてしまうのも手です。判断そのものが要らなくなります。

